歌中の歌人 : 岡井隆
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歌人が詠む 岡井隆
まみなみの岡井隆へ 赤軍の九人へ 地中海のカミュへ 三枝昂之 『やさしき志士達の世界へ』
岡井式にととのへてゆく詩のかたちとほからずわが飽くと思へど 小池光 『日々の思い出』
宮中の岡井隆はたちつてととてもキュートなたてがみらしい 荻原裕幸 『世紀末くん!』
通用門いでて岡井隆氏がおもむろにわれにもどる身ぶるい 岡井隆 『土地よ、痛みを負え』
名古屋『未来』は岡井隆をうけ入れずその否(いな)ゆゑにわれは清しむ 岡井隆 『マニエリスムの旅』
岡井隆が歌人でもあるゆゑよしをたれにむかひて言ふ用やある 岡井隆 『人生の視える場所』
岡井隆さんかと訊(き)きて底ごもる未知の女声を受けつつ居たり 岡井隆 『人生の視える場所』
岡井隆をいたぶる文章を書く人はえりこの瞋(いか)りを覚悟せねばならぬ 岡井隆 『馴鹿時代今か来向かふ』
岡井隆 が詠む歌人
批評しぐるれパトグラフィアの夜明けまで 永田和宏仁和寺の家 岡井隆 『マニエリスムの旅』
のどかにてわれの想ひの透らざるかかる夜半の塚本邦雄 岡井隆 『マニエリスムの旅』
佐太郎の『天眼』をよむ二三日まへ出遭ひたる蛇(くちなは)思ひて 岡井隆 『マニエリスムの旅』
わが友の塚本邦雄一語もて批評し去れり、肥後昼つかた 岡井隆 『人生の視える場所』
絶対の批判をせよといひよこす史洋(ふみひろ)のためあはき言葉を 岡井隆 『禁忌と好色』
右の眼は島田修二をとらへつつ左眼しづかに幸綱をみる 岡井隆 『αの星』
紀野恵(きのめぐみ)が職を奉ずるあはのくにくにのつかさをふかく羨(とも)しむ 岡井隆 『親和力』
戦前はレトロさらばよかの江戸は福島泰樹蕎麦すすり込む 岡井隆 『親和力』
松井君来て槐さんきて山崎氏来てうつすらと、やや、やる気が来(きた)る 岡井隆 『ヴォツェック/海と陸』
梓ゆく中央線をずんずんと踏み越えてゆけば上野氏の甲府 岡井隆 『ヴォツェック/海と陸』
久々に石田比呂志とむかひあふ長く対立をたのしみて来し 岡井隆 『ヴォツェック/海と陸』
前登志夫が煙草をさぐる。篠弘が挾める煙草。言葉をそへて 岡井隆 『臓器』
あの夜聞きし船長の声いつの日か蕗子の声と高さが揃ふ 岡井隆 『臓器』
神聖な領域 それでしかないことが塚本さんを読みながら、来た 岡井隆 『E/T』
若いころのぼくの手紙がひしめいてる塚本邦雄邸のひき出し 岡井隆 『馴鹿時代今か来向かふ』
岡井隆
おかいたかし
。『斉唱』『土地よ、痛みを負え』『鵞卵亭』『人生の視える場所』『禁忌と好色』『ヴォツェック/海と陸』『馴鹿時代今か来向かふ』など。著書に『現代短歌入門 危機歌学の試み』『短詩型文学論』『現代百人一首』『わかりやすい現代短歌読解法 』など。
Wikipediaに岡井隆
の項あり。
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